2009年07月24日

【書評】如何にユーザーを惹きつけ、事業として成長させるか〜『600万人の女性に支持されるクックパッドというビジネス 』

起業・新規事業に興味のある人は必読・・・

どうやってユーザーを惹きつける? どうやって儲ける? どうやったら皆に「ありがとう」と言ってもらえる?
どうやって会社を運営する? ・・・そもそも何のために起業するの???

一人暮らしで自炊してたら女性でなくとも使う人はいるかもしれない、
日本最大の料理サイト「クックパッド」というビジネスについての本です。




起業家の方の話を伺ったり、著書を読んでいつも感じることは、
ブレがない、ということ。

なんでそこまでやれるの?という問いかけの答えには、必ずその人の根っこがある。
そしてそれは企業にも根付いてゆく。すると儲けも後からついてくる。
理念的な部分でも考えさせられる部分がありました。

そして収益構造という戦略面。理念と上手くマッチした秀逸さ。
よくビジネスプランとか考えてたらついつい安易な広告収益に頼りたくなるものです(自戒を込めて)。
けど、それって本当にwin-win-winなの???
ユーザーはそんな広告があって本当に嬉しいか? 広告主は期待通りの成果を得られるか?

クックパッドというビジネスは、実はとことん謙虚で誠実、とことんstrategicでvisionaryなものだった。


やっぱりビジネスは面白くて、素晴らしいと感じさせられた一冊でした。



600万人の女性に支持されるクックパッドというビジネス (角川SSC新書)









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2009年07月19日

【書評】誇りと志を持って働きたい人へ〜『プロフェッショナル原論』

組織に属さず、目先の利益にとらわれず、
かつ自由で、社会に大きな価値を提供する仕事。

プロフェッショナル

そんな仕事に憧れませんか?





著者の波頭亮氏は、外資系経営コンサルティングファーム マッキンゼーを経てXEEDを設立、経営コンサルととして少数精鋭の組織で活躍している。
そのような経歴を持つ人間が、プロフェッショナルのあり方とその課題を述べている。

序盤の方では、プロフェッショナルの仕事の素晴らしさについてとにかく語られており、
正直若干辟易とすることは無きにしも非ず・・・。

しかし、本書には非常に重いメッセージがある。
そして、それに共感できる人は、学生であれ多いのではないか。

目先の利益、ステータスにとらわれ、資本主義の合理性の中に飲み込まれてゆくこと。
言われたことをこなす仕事の中で、誇りを失ってゆくこと。
そんな未来に恐怖を抱く人は、きっといるだろう。

上記のことが悪である、とは言わない。
しかしそこに偏らないバランス感覚は、必要となるはずである。



本来プロフェッショナルであったはずの職業から、プロフェッショナリズムが失われている。
それを危惧する著者からの、強烈で重いメッセージ。

序盤にあるプロフェッショナル賛美は、その実、戒めが込められているのだろうと感じる。
本書ではコンサルタントや弁護士、医者などがプロフェッショナルの例として挙げられているが、本質的な部分では、どの職業であれプロフェッショナリズムは欠かせない。

就職活動に臨む、もしくは就職に向けて過ごしている同期の学生の方々にも多く読んでいただきたい本である。


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2009年07月18日

【書評】夢のため、走り続ける男の話〜『すべては一杯のコーヒーから』

ゼロからの起業を成し遂げる情熱、そして戦術。

何のために起業するのか? それは起業じゃないと成し得ない事か?
そんな考えを持ったとき、一番心に届くのが起業家の声。





『すべては一杯のコーヒーから』
タリーズコーヒージャパン創業者、松田公太氏の自伝です。

この本は決して成功者の自慢話でも、またそのノウハウを記した本でもない。
彼がタリーズに託した夢、その実現までの道のりを記しただけの本です。

しかし妙に胸が熱くなる。そんな本。

勿論起業するのに、しいてはビジネスにソロバン勘定は必要不可欠。
しかしそれと同時に、情熱なくしては成り立たない。

そしてがむしゃらに動いているようで、非常に「戦術」的な彼の行動。
最終的な目標を達成するためには何をすべきか、目先の利に惑わされない、よく見れば合理的なプロセスがあります。
とことん一杯のコーヒーに、そしてタリーズのブランディングにこだわったからこそ成されたものだと思います。
そんな松田氏だからこそ、様々な人が集まり、強力なパートナーシップが発揮されてゆく。


「起業ってどんな感じなんだろう・・・」そう思う人には、とことんお勧めしたい本です。


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