かつ自由で、社会に大きな価値を提供する仕事。
プロフェッショナル
そんな仕事に憧れませんか?
著者の波頭亮氏は、外資系経営コンサルティングファーム マッキンゼーを経てXEEDを設立、経営コンサルととして少数精鋭の組織で活躍している。
そのような経歴を持つ人間が、プロフェッショナルのあり方とその課題を述べている。
序盤の方では、プロフェッショナルの仕事の素晴らしさについてとにかく語られており、
正直若干辟易とすることは無きにしも非ず・・・。
しかし、本書には非常に重いメッセージがある。
そして、それに共感できる人は、学生であれ多いのではないか。
目先の利益、ステータスにとらわれ、資本主義の合理性の中に飲み込まれてゆくこと。
言われたことをこなす仕事の中で、誇りを失ってゆくこと。
そんな未来に恐怖を抱く人は、きっといるだろう。
上記のことが悪である、とは言わない。
しかしそこに偏らないバランス感覚は、必要となるはずである。
本来プロフェッショナルであったはずの職業から、プロフェッショナリズムが失われている。
それを危惧する著者からの、強烈で重いメッセージ。
序盤にあるプロフェッショナル賛美は、その実、戒めが込められているのだろうと感じる。
本書ではコンサルタントや弁護士、医者などがプロフェッショナルの例として挙げられているが、本質的な部分では、どの職業であれプロフェッショナリズムは欠かせない。
就職活動に臨む、もしくは就職に向けて過ごしている同期の学生の方々にも多く読んでいただきたい本である。
